和尚のひとりごと№1184「聖光上人御法語前遍二十二」

和尚のひとりごと№1184「聖光上人御法語前遍二十二」

行(ぎょう)は必ず心(しん)が勧(すす)むるなり。行が心を勧むるを知るべし、南無阿弥陀仏と申す時、心を勧むる様は、これは往生せんためなりと思い、心をなおすなり。心が行を励(はげ)ますことを知るべし。行が心を励ますこともあり。一向に云うがわろきなり。心が心を勧め、心が行を勧め、行が行を勧め、行が心を勧むるなり。

心と行

行の実践においては必ず心が先立ちこれを勧めるものである。同時に行の実践が心を勧めていくものであることをよくよく心得ておくがよい。南無阿弥陀佛と称えるときに、行が心を勧めるのは、行はこれ往生の為に行っているのだと考えて心を整えていくからである。心が行を励ますこともあるのを心得るべきである。
また行が心を励ますこともあるのだ。心は心を、行は行をと分けて捉える偏った見方は誤りである。心が行を勧め、心が行を勧め、行が行を勧め、行が心を勧めるのである。