和尚のひとりごと№2271「鎌倉法語集」79

和尚のひとりごと№2271「鎌倉法語集」79

 

 

 

 

 

 

第一三:お念仏④

大原座主顕真云(おおはらざすけんしんい)わく、一向専念(いっこうせんねん)身(み)となりて顕(けん)密(みつ)行業(ぎょうごう)をさしおきしはじめは、世(よ)心(こころ)ぼそかりしなり云々。祖師(そし)吉水また念仏(ねんぶつ)外(ほか)一行(いちぎょう)をも修(しゅ)せず。

【訳】

大原三千院座主の顕真が次のように言いました。「ただ念仏だけを称える身となり、顕教の修行と密教の修行を行わなくなったはじめの頃は、これで大丈夫かと不安でした」と。法然上人も念仏以外を修めることはありませんでした。

 

顕真(けんしん)

平安末の天台僧で大原問答の主催者。とくに顕教中心に活動した。

(けんみつ)

顕教と密教のこと。両方で全仏教体系を包括する。顕教は字句通りに理解可能な明らかに表れた教え。密教は表面からは計り知れない隠密の教えであり真理。

また真理そのものとしての密教に対して、方便としての顕教ともされる。

 

※大本山光明寺さまより発行されている『鎌倉法語集 良忠上人のお言葉』より再掲引用させていただいた内容となります。