和尚のひとりごと№2417「観経疏」

和尚のひとりごと№2416「観経疏」82

『観経疏』詳しくは『観無量寿経疏』、また『観経四帖疏』『楷定疏』とも。

二祖対面図 知恩院蔵

善導大師の主著で、晩年の作(七世紀中頃)といわれています。
『観無量寿経』の真意を明らかにするために著わされた詳細な注釈書です。

法然上人は自身を、仏教理解の乏しい存在「凡夫」とし、荒廃した時代に生きる人々は等しく凡夫ではないかと考えます。そして、その凡夫が救われる教えがないかと黒谷の報恩蔵にこもり、あらゆる経典をまとめた一切経を読みふけりました。
そうした中、中国唐時代の僧・善導大師(613-681)が著した『観経疏』という書物の中で「一心にもっぱら阿弥陀仏の名をとなえ、いついかなることをしていても、時間の長短に関わらず、常にとなえ続けてやめないことを正定の業という。それは、阿弥陀仏の本願の意趣に適っているからである」との一文に出会い、凡夫もお念仏により浄土への往生がかなうことに確信を得ました。
浄土宗の教えの真髄となるものでございます。
このことにより、善導大師は法然上人が師匠とも仰ぐ方になられました。
浄土宗のお仏壇では阿弥陀様の向かって右側に祀られていらっしゃるのが善導大師です(左側は法然上人です)

善導大師の観経疏は全4巻で構成されいます。
各巻は以下のテーマについてかかれています。

玄義分:経典全体の意義や背景、浄土教の基本理念を解説です。
序文義:経文の序文部分を詳細に解説です。
定善義:修行や念仏の実践に関する教えです。
散善義:浄土往生の具体的な方法や仏の慈悲について述べられています。

ご紹介にあたり皆さまの理解に資するところがあればと思い、原文、書き下し分、現代語訳を併記しています。
※原文(漢文)、書き下し文は浄土宗全書、ならびに『浄土宗聖典』PDFより。
現代語訳は浄土宗総合研究所様が公開されている内容を転記させて頂いています。