和尚のひとりごと№2414「看病用心鈔」80

和尚のひとりごと№2414「看病用心鈔」80

看病御用心17-3               良 忠

夢のことくにも 本心おのつ(自)からい(出)てきなハ かならす廻向念仏すへく候 知識の念仏き(極)ハまり 病者の用心のきハめ たゝこの時に候へし かやうならんにつきても いよ〱慈悲をもて救護(クコ)し給ふへし

 

【現代語訳】

たとえ夢心地のごとくであっても、本心が自然と湧き出てきた時には、必ず心を振り向けて念仏申すべきであります。知識の勧める念仏の極致、病人の用心の極限はただこの時であります。そうであるからこそ、いよいよ慈悲の心をもって病人を救護すべきなのであります。

 

本文ならびに現代語訳は、神居文彰他著『臨終行儀—日本的ターミナル・ケアの原点—』(渓水社、一九九三)より転載させて頂いております。