和尚のひとりごと№2345「看病用心鈔」13

和尚のひとりごと№2344「看病用心鈔」13

看病御用心5-3                  良 忠

 

また浄土の教をとき(説)て 心をす(澄)まさせ給ふへし 念仏の声(コエ)ハ高からすひきからす 病者のみゝ(耳)にきこゆるほとなり 念仏の程ハはや(早)からすをそか(遅)らす 病者のいき(息)に申あはせ給ふへし この知識のほか のこる二人ハこゝろしたる物ハ たれ(誰)にても候へし

 

【現代語訳】

また浄土往生の教えを説いて、病人の心を落ち着かせてあげなさい。念仏の声の高さは、高くもなく、低くもなく、病人の耳に聞こえる程度とし、病人の呼吸のテンポに合わせてお唱えになるようにしなさい。またこの知識のほか、あとの二人は、看病の作法を心得た者ならば誰でもよろしいでしょう。

 

本文ならびに現代語訳は、神居文彰他著『臨終行儀—日本的ターミナル・ケアの原点—』(渓水社、一九九三)より転載させて頂いております。