和尚のひとりごと№2229「鎌倉法語集」38
和尚のひとりごと№2229「鎌倉法語集」38

第ハ:『一言芳談』に説かれるご法語
また云(い)わく、かなしきかな、因(いん)果(が)を信(しん)ずるものは他(た)力(りき)の信(しん)よわく、本(ほん)願(がん)を信(しん)ずる者(もの)は因(いん)果(が)の理(ことわり)ゆるし。こいねがわくは、もっぱら本(ほん)願(がん)を信(しん)じ、かねて因(いん)果(が)を信(しん)ぜよ。則(すなわ)ち仏意(ぶっち)にかないて、往(おう)生(じょう)をとぐベきものなり。
【訳】
またこうも説かれています。なんと悲しいことでしょう。因果の道理を信じる人は阿弥陀仏の他力による救いを信じる心が弱く、阿弥陀仏の本願を信じる人は因果の道理に対して甘く考えるようになります。どうか阿弥陀仏の本願を信じた上で、因果の道理も心得るようにして下さい。それが仏の御心に適って、往生を遂げる人であります。
※大本山光明寺さまより発行されている『鎌倉法語集 良忠上人のお言葉』より再掲引用させていただいた内容となります。
