和尚のひとりごと№2221「鎌倉法語集」30
和尚のひとりごと№2221「鎌倉法語集」30

第七:助けたまえ阿弥陀仏
実(まこと)なるかなこのことば。賢(かしこ)いかなこの心(こころ)。仰(あお)いで先師(せんし)の口(く)決(けつ)を顧(かえり)みるに落(らく)涙(るい)千(せん)行(ぎょう)なり云云助(たす)け給(たま)えと思(おも)えば、滅(めつ)罪(ざい)の辺(へん)も籠(こも)り、生(しょう)善(ぜん)の辺(へん)も収(おさ)まり、出離(しゅつり)の方(がた)もこもり、往(おう)生(じょう)の方(かた)も収(おさ)まれり。本(ほん)願(がん)の至(し)心(しん)信(しん)楽(ぎょう)、いよいよ疑(ぎ)殆(たい)なきものと云云
【訳】
聖光上人のこの言葉は嘘偽りのないものでしょう。なんとありがたく素晴らしい御心でしょう。敬って先師聖光上人の口伝を振り返ると涙が止まりません。心にはお助け下さいと思い、口には南無阿弥陀仏と称えれば、煩悩の報いとして輪廻するという罪を滅し、善を生み出すことにもなり、輪廻を離れ出て、極楽へ往生するのです。阿弥陀仏の本願に説かれる「心の底から往生を願う」ということを「お助け下さい阿弥陀仏」と思うことで、疑わなくなるでしょう。
※大本山光明寺さまより発行されている『鎌倉法語集 良忠上人のお言葉』より再掲引用させていただいた内容となります。
