和尚のひとりごと№1513「日中三尊礼 2」

和尚のひとりごと№1513「日中三尊礼 2」

 

六時礼讃は中国の善導大師『往生礼讃』の所説により、日没(午後四時)、初夜(午後八時)、中夜(午前〇時)、後夜(午前四時)、晨朝(午前八時)、日中(正午)の順で行ないます。このうち日常勤行で唱えられる「三尊礼」は日中礼讃の弥陀・観音・勢至の礼讃文の事で次の一節より始まりますが、ここではまずは三尊の筆頭として阿弥陀如来の徳を讃え称賛します。

南無至心帰命礼 なーむーしーしーんきーみょーおおらーい
西方阿弥陀仏 さあいほーあみだーぶー
訳「南無、心を尽くして帰命し礼したてまつる。西方の阿弥陀仏よ。」

「南無」は梵語で「帰依する、帰命する」との意味です。「阿弥陀仏」は浄土宗をはじめ浄土系の宗派では最も尊重されるご本尊、「阿弥陀」は梵語を写した語で無量のいのち、無量のひかりという意味で「無量寿」「無量光」と訳されます。