和尚のひとりごと№1271「第35願 女人往生願」

和尚のひとりごと№1271「第35願 女人往生願」

 

 

第35願 女人往生願(にょにんおうじょうがん)

設我得佛十方無量不可思議諸佛世界其有女人聞我名字歡喜信樂發菩提心厭惡女身終之後復爲女像者不取正覺

せつがとくぶつじっぽうむりょうふかしぎしょぶっせかいごうにょにんもんがみょうじかんぎしんぎょうほつぼだいしんえんのにょしんじゅじゅうしごぶいにょぞうしゃふしゅしょうがく

たとい我、仏を得んに、十方無量不可思議の諸仏世界に、それ女人あって、我が名字を聞きて、歓喜信楽し、菩提心を発して、女身を厭悪せん。寿終りての後、また女像とならば、正覚を取らじ。

 

【現代語訳】
私が仏となる以上、数限りないあらゆる仏の世界に住む女性たちの中で、仏としての私の名を聞いて、心の底から大いに歓喜して覚りを求める心を発したものの、女性であることが男性行者にとって禁欲の行たる梵行を妨げると、自ら身を厭う者がいたならば、その者については命尽きた後、再び女性の姿に生まれ変わらないようにしよう。それができないようであれば、私は仏となるわけにはいかない。

 

 

参考文献 
現代語訳浄土三部経 (浄土宗出版)
無量寿経 (阿満利麿 著筑摩書房