和尚のひとりごと№1206「聖光上人御法語後遍十四」

和尚のひとりごと№1206「聖光上人御法語後遍十四」

 

仏(ほとけ)に名体(みょうたい)と云う法門(ほうもん)あり。名(みょう)とは南無阿弥陀佛なり。体(たい)とは三十二相の体なり。仏体(ぶつたい)を見んと欲する者は、仏名を聞きて仏名を行じ体を念じて見るべきなり。例(れい)せば人の名を呼んで、人の形(かたち)を見るが如し。
故に七日(しちにち)の別時念仏(べつじねんぶつ)と云うは七日の間、口には仏名(ぶつみょう)を呼び奉り、意(こころ)には仏体を見奉らんと思うなり。是れ名(みょう)を念じ体(たい)を念ずるなり。

仏の名と体

仏に名と身体という二つの法門がある。名とは南無阿弥陀佛である。身体とは三十二相を具えた身体(からだ)である。仏の身体を拝見したいと望む者は、仏の名を聞き、仏の名を行じ、仏の身体を念じて見るべきである。例えば人の名を呼び、人の姿かたちを見るようなものである。
この故に七日の別時念仏という時は、七日の間、口では仏名を呼び奉り、その意(こころ)に仏の身体を見奉らんと想うのである。これが仏名を念じ、仏体を念ずることなのである。