和尚のひとりごと№2385「看病用心鈔」52

和尚のひとりごと№2385「看病用心鈔」52

看病御用心12-8                 良 忠

およそ人をうらみ 人をいか(怒)る事ハ 生涯のあひたなおし是をいましむ(誡)へし いかにいはむ(況)や最後臨終におよひて(及) はかなき(儚)事によりて 妄念をおこして 又生死にかへらん事返々もおろかなるへし 

【現代語訳】

おおかた、人を恨み、人に怒りをあらわすことは、生涯を通じて強くこれを誡めるべきことであります。ましてや最期臨終に至って、頼みにならないことにより、妄念を起こし、再び生死の迷いの世界に立ち戻るようなことは、どう考えても愚かなことと言うよりほかはありません。

 

本文ならびに現代語訳は、神居文彰他著『臨終行儀—日本的ターミナル・ケアの原点—』(渓水社、一九九三)より転載させて頂いております。