和尚のひとりごと№2356「看病用心鈔」25

和尚のひとりごと№2356「看病用心鈔」25

看病御用心7-3                  良 忠

あるひハつるき(剣)にやふら(破)れ 矢にあた(当)る あるひハ火にや(焼)け 水におほ(溺)れ かくこときの横死頓死なりといふとも まめやかに念仏功つも(積)り 運(ウン)心年ふか(深)き人ハ 平生の業習により 臨終正念に住して 念仏往生をと(遂)くへしといへり 

 

【現代語訳】

ある人は剣によって切り殺され、矢に当たって死に、ある人は焼け死んだり、水に溺れて死んだり、そのような横死・頓死であっても、その人が生前まじめに念仏の修行を積み、年月を重ねている場合は、平生に積み重ねた薫習(くんじゅう)(行為の蓄積)により[念仏の功徳の加護によって]臨終には正念の域に達して念仏往生を成し遂げると申しております。

 

本文ならびに現代語訳は、神居文彰他著『臨終行儀—日本的ターミナル・ケアの原点—』(渓水社、一九九三)より転載させて頂いております。