和尚のひとりごと№2207「鎌倉法語集」17
和尚のひとりごと№2207「鎌倉法語集」17

第四:回向発願心①
念々(ねんねん)とは本意(ほんい)を釈(しゃく)するなり。凡夫(ぼんぶ)のならい、いかにも念々(ねんねん)間(いとま)なき事(こと)はあるまじ。それを随犯(ずいぼん)随懺(ずいさん)とてあしき事(こと)を思(おも)えども、念(ねん)の内(うち)、時(とき)の内(うち)、日(ひ)の内(うち)に思(おも)い返(がえ)しなば、なお往生(おうじょう)すべしとなり。
【浄土宗行者用意問答 浄全一〇 七〇四上~七〇四下】
【訳】
善導大師のいう「怠らずに」とは阿弥陀仏の真意を解釈したものです。凡夫の習慣として、怠らずに絶え間なく念仏することはできないでしょう。それを随犯随懺と言って、悪いことを思っても、それでも一瞬のうち、一時間のうち、一日のうちに反省して念仏を称えようと思い返して念仏を称えれば、それで極楽往生するでしょう。
随犯(ずいぼん)随懺(ずいさん)
悪業をなす度ごとに都度懺悔告白を行い、できる限り常に清浄であろうとする事。
(浄土宗大辞典参考)
※大本山光明寺さまより発行されている『鎌倉法語集 良忠上人のお言葉』より再掲引用させていただいた内容となります。

