和尚のひとりごと「伝道掲示板424

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『スッタニパータ』は釈尊の金口の説法(仏教を説かれたお釈迦様が実際に説かれた教え)に最も近い内容を伝え、また時代的にも紀元前に遡る最古の詩句を含んでいると言われています。
一般的には私たちが大切に守り伝えてきた大乗仏教に比べて
最初期の仏教の教えは厳しく、他の存在を顧みることのない教えであると理解されているかもしれません。
しかしお釈迦様が弟子たちにそう説かれたであろう内容を見ると
今回ご紹介したような 全ての生類(有情)に対して慈悲を心を持ち
その幸せを願うことが大切なことであるとされていたことが改めて分かります。
古来より出家したお坊さんが身につけるべき心の一つに「四無量心(しむりょうしん)」がありますが
これは無数の生き物たちの苦しみを取り除き、安楽・安心を与えよという教えであります。