和尚のひとりごと「伝道掲示板151」

 nanini

法然上人は『選択集』冒頭にて引用する。
“『安楽集』の上に云く、問うて曰く、一切衆生は皆仏性有り。遠劫より以来まさに多仏に値えるなるべし。何に因ってか今に至るまで、なお自ら生死に輪廻して、火宅を出でざるや。答えて曰く、大乗の聖教に依るに、良に二種の勝法を得て、以て生死を排はざるに由る。ここを以て火宅を出でざるなり。何をか二と為す。一には謂く聖道、二には謂く往生浄土なり”

仏性は一切の衆生に有るはずの覚りへの芽生えのこころ、覚りを得られる筈の可能性
機縁熟さずばそれも芽生えぬか..


道綽禅師は隋・唐代の人。善導大師の師であり、浄土五祖の一人に数えられる。北周武帝による廃仏に出会って末世を予感、『涅槃経』を研究より浄土教に帰入し『観経』の講義は200遍に及んだという。

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観経の世界を描いた當麻曼荼羅